平成25年9月26日(木)PM3:00~PM5:00 (主催:地域・経済活性化委員会 参加者13名)
●地域・経済活性化委員会(池端透委員長)では医療・福祉・ウェルネスなどを視点とした健康長寿社会の構築による新しい産業の創出について調査・研究しております。
●琉球大学医学部附属病院 機能画像診断センター(FIMACC 通称:ファイマック)は、最先端の機器を備えたPET/CT施設で、PET/CT検査は一度の検査で体の全体像を撮影し、様々な部位のがんを確認することができます。
●今回は機能画像診断センター様のご協力により、担当医師立ち合いのもと、最新施設及びPET/CT装置を視察しました。
【ファイマック4階会議室にて千葉至 副センター長(前列中央)および西山博幸事務局長(前列右二人目)と参加者 】
●施設視察に先立って、地域・経済活性化委員会池端透委員長より開会あいさつが行われました。
●その後、西山博幸事務局長よりがん診療の変遷(国・沖縄県・琉大病院・PETの視点から)についてご講話頂きました。
●続いて、千葉至副センター長より最新PET/CT検査およびファイマック概要についてご講話頂きました。
【池端透委員長から開会のあいさつ】 【西山博幸事務局長のご講話】
●PET/CT検査とは?・・・「がん細胞は正常細胞に比べ3~8倍のブドウ糖を取り込む」という性質を利用して、がんを発見するPET検査と、臓器などの形態画像を撮影するCT検査を融合した検査とのこと。
●通常のPETのみ、CTのみの検査と比較してがんの活動状態や、位置、大きさ、転移などを「より正確に・短時間で」把握することが可能になり、ファイマックでは最先端機器を導入しています。
●講話終了後、視察スタートです。医療コンシェルジュリーダー王暁さま(中国人スタッフ)に案内していただきました。「沖縄県内だけでなく、アジアにおけるがん診療の先端施設としての役割を担うように努力していきたい」というファイマックの意気込みが感じられます。
●まずは一階ホットラボへ。PET/CT検査ではバリウム検査とほぼ同程度の放射性物質を含んだ薬剤を投与しがん細胞を特定します。この薬剤は「生もの」なので、このホットラボ(放射性物質なのでホットと呼ぶ)で毎朝5時から、専門の係員が手作りしているそうです。
【ホットラボ入口にて、厳重に管理されています】 【放射性薬剤を作る、サイクロトロンという装置が奥にあります】
●続いて2階へ。施設の顔、PET/CT検査装置の登場です。広々とした室内で患者さんの精神的・身体的ストレスを軽減する設備を導入したとのこと。
●装置自体も開放的な作りで、独特の「カンカン」という機械音も無いそうです。
【PET/CT装置、長方形の寝台部分が動くそうです】 【反対側より、開口部はかなり広いです】
●2階にはPET/CT装置の他、受付フロア・診察室・安静回復室があり、施設各所に琉球王朝より取り入れられている、風水の考えをレイアウトや備品等に採用。様々な面から快適性を追求しているとのことでした。
【受付フロア、医療コンシェルジュがお出迎え】 【安静回復室、検査後はこちらで休みます】
●続いて3階へ。患者さんの家族のための待合ラウンジや応接室、検査結果の読影室があります。ラウンジや応接室はホテルのように高級感がありました。
患者さんだけでなく家族の方にもリラックスして過ごしていただきたいという配慮が伺えます。
【ラウンジ、ソファや軽食がありホテルのような雰囲気】 【応接室、金山杉を使った木製家具の香りがほっとします】
●視察終了後再度4階大会議室へ戻り、意見交換会が行われました。現在、同施設はがんと診断された保険適用可能な患者さんのみ受け入れており、今後の展望として検査後は千葉の放医研での治療へ案内するなどがん検査から治療の橋渡しの役割を担っていきたいとのことでした。
●今回の視察参加会員からは検査を受けてみたいとの要望もあり、今後は地域と密着したファイマックの取り組みが期待されます。
●最後に平日の診療時間帯にも関わらず視察対応頂いたファイマックスタッフの皆様、参加頂いた会員の皆様ありがとうございました。