下記のとおりトビタテ!留学JAPAN日本代表プログラム(地域人材コース)の壮行会が開催された。
1.日時:平成27年9月25日(金) 13:30~16:00
2.場所:琉球大学 地域創生総合研究棟1階
※トビタテ!留学JAPANとは、文部科学省の海外留学促進キャンペーン事業。
①日本再興戦略(平成25年6月14日閣議決定)に位置付けられた国家プロジェクト。
②グローバル化が進む中、海外へ留学する学生が減少している状況改善のための産学官連携事業。
③地域人材コースは、グローバル人材をローカルで育成する事業で今年(平成27年)から開始。
④企業が留学資金を支援(文科省と同額拠出)し、留学前後に企業内インターンシップを実施。
⑤沖縄では、沖縄産学官協働人材育成円卓会議(県内11大学と「産」「官」のコンソーシアム:事務局琉球大学)が主催者となり文科省の公募事業に申請し、全国で6地域が採択された。
⑥地域人材コース第1期生は、7名をアジアへ派遣することになり、今回の壮行会が開催された。
⑦今回沖縄では、「観光」「物流」「IT」の3つのコースを設置しアジアへ3か月留学させる。
※県内支援企業(五十音順記載):14企業・団体
●(株)沖縄海邦銀行 ●沖縄ガス(株) ●(株)沖縄銀行 ●沖縄電力(株) ●沖縄ツーリスト(株)
●沖縄ヤマト運輸(株) ●(財)金秀青少年育成財団 ●コザ信用金庫 ●(株)サンエー
●JCC(株) ●大同火災海上保険(株) ●琉球海運(株) ●(株)琉球銀行 ●(株)りゅうせき
≪ 壮行会の様子 ≫
◇◇主催者挨拶:沖縄産学官協働人材育成円卓会議代表 大城肇(琉球大学学長)◇◇
●少子高齢化・人口減少が見込まれる中、21世紀の我が国を支えるグローバル人材育成は重要な課題です。
●今回、協力支援していただいた皆様へ厚く御礼申しあげます。
●学生達は、9月7日~18日の2週間企業でインターンシップを受けてきました。企業が学生達に何を求めているのか、また今後の留学生活で役立つ多くのことを学んできたと思います。学生の皆さん、留学先では、自己管理をしっかり行い実り多い留学としてください。
●本事業は文科省の補助支援が平成29年度までとなっておりますが沖縄は関係機関がしっかり手を携えて本事業を継続していくことを望みます。皆さん引き続きご支援をどうぞよろしくお願いします。
◇◇来賓祝辞:文部科学省 佐野太大臣官房審議官◇◇
●沖縄が地域人材コースの全国第1号となったことは大変喜ばしい。
●産学官が一体となった沖縄の取組は全国のモデルとなりました。
●本事業は、地域創生の取組として閣議決定された事業です。
●沖縄の選抜学生が全て女性であることは女性の躍進を特徴づけている。
●沖縄の10年後、20年後を担う人材育成を今後とも共に考えたい。
●学生諸君は、留学を支援した企業への感謝の念を忘れないでください。
●学生の皆さんへ3つの言葉を贈りたい。
①チャレンジ精神を磨いてください。
②既存概念に囚われない創造力を培ってください。
③日本人としての感性、思いやりの心を大切にしてください。
◇◇支援企業代表挨拶:沖縄経済同友会 玉城義昭代表幹事◇◇
●今、沖縄で何が起こっているかしっかり考えて頂きたい。
●歴史、文化、自然、芸能等ポテンシャルに溢れている沖縄では21世紀ビジョンによって「観光」「物流」「IT」等が世界水準を目指してめざましく発展している。チャンスです。
●ハードインフラが整いつつある中ソフトインフラ、特に人材育成が課題です。
●経済界は皆さん(人材育成)を積極的に支援していきます。
●当会は、アジア11カ国13地域を視察して現地を体感した。 皆さんもポテンシャル溢れるアジアをしっかり体感して欲しい。
●企業が求めるグローバル人材像は、「語学力」「礼節」「謙虚さ」「強い精神力」「リーダーシップ」「寛容さ」「多様性」等々です。
●留学を通して自身でしっかり考え、更に後輩へ伝えて頂きたい。
◇◇賛同人メッセージ:沖縄経済同友会 渕辺美紀副代表幹事◇◇
●皆さんは今、まさに啐啄同時の環境にいることを理解して欲しい。
●全国初の取組である本事業、滅多にないチャンスです。
●若者は、物事を吸収するスピードと大量のボリュームを受け入れるキャパシティーを持っていることを常に意識して行動して欲しい。
●留学に先立ち3つのアドバイスを餞として送りたい。
①留学先では貪欲に、そして大いに勉強して欲しい。
②期間限定であることを常に意識して時間を大切にして欲しい。
③誇りを持って出発して成長して帰ってきて欲しい。
●帰国後、皆さんと一緒に働けることを楽しみにしております。
●最後に本事業が末永く続くように皆で協力していきましょう。
◇◇全国版第1期生からのメッセージ:宮里雅樹(全国版として平成25年にハワイ大学へ留学)◇◇
●ハワイ大学へ留学して学んだことを3つ話したい。
①外国のことを学ぶつもりで海外へ留学したが、結果として日本特に沖縄を学んだ気がする。沖縄のアイデンティティーを。
日本の47都道府県のひとつの県として独特な歴史・文化・芸能を持っている沖縄に誇りを感じた。
②逆境を乗り越える力がついた。今起こっている困難は全て自分のためにあると前向きに考え、逆境を乗り越えることを楽しみと感じるようになった。
③留学を通して日本中のトビタテ人材(一緒に留学生した仲間)と交流を持つことができ大きな財産を頂いたと感じている。
◇◇全国版第1期生からのメッセージ:加賀若菜(全国版として平成25年にハワイ大学へ留学)◇◇
●私は観光学科で特に文化観光を学んでいる。日本の観光産業の発展には、日本が日本らしくあることの文化面の発信が大切であることをハワイ州観光局でのインターンシップで学んだ。
●留学とは自分と向き合うことであることがわかった。
●留学で学んだことを3つ紹介したい。
①異文化に触れた時、今までの経験にないことでも一歩踏み込んで深く考えることが大事と感じた。その土地の宗教・文化等がどう影響しているのかをじっくり考えることが大切であると学んだ。
②常に計画は早め早めに立てて実行に移すべきであることを学んだ。
③今回の事業が企業の協力によって成り立っていることを忘れずに私自身も今後の後輩の支援をしていくべきだと感じた。本事業を是非次に繋げていただきたい。
【派遣留学生名簿】
氏 名 |
学 校 |
コース |
派遣先 |
照屋 葉月 | 沖縄キリスト教学院大学 | 国際観光人材コース | 台湾 |
具志堅 絵美理 | 琉球大学 | 国際観光人材コース | 香港 |
屋宜 里佳 | サイ・テク・カレッジ | 国際観光人材コース | インドネシア |
真栄城 佑理 | 琉球大学 | 国際IT人材コース | 香港 |
比嘉 綾乃 | 名桜大学 | 国際IT人材コース | ベトナム |
屋我 星乃 | 琉球大学 | 国際物流人材コース | 香港 |
金城 綾香 | 名桜大学 | 国際物流人材コース | 香港 |
【派遣留学生決意表明】
来賓挨拶、先輩留学生からのアドバイスの後、派遣留学生の皆さん全員から力強い決意表明があった。
時にユーモアを交えながら確固たる信念を持った決意表明は、既に国際感覚が備わったグローバル人材としての片鱗を感じさせていた。以下は決意表明の一部抜粋
●将来は、伝統文化・芸能を世界に発信する会社を起業したいと考え本事業に公募した。
●観光先進地である香港で観光プロモーションのやり方を学んできたい。
●支援して頂いた皆様への恩返しとして、本事業が末永く継続できるように、後輩達へフェイスブックや母校の学内掲示板等を活用して自身の体験談(海外留学の魅力)をしっかり伝えたい。
●留学先でマーケターとしての基礎知識を学んできたい。
●物流先進地香港でシー&エアーを上手く組み入れた物流システムを学び沖縄にマッチした輸送フローチャートが構築できないか考えたい。
●留学先の人々と積極的に交流し両国のブリッジ人材となれるよう頑張りたい。
●日本代表、更には沖縄代表としての誇りを持ち、海外の方々としっかり交流してきたい。
その後懇親会が開催され和やかに参加者全員が派遣留学生との交流を深めた。
最後に文部科学省 官民協働海外留学創出プロジェクトシニアストラジックマネージャー 檜田剛明氏(本プロジェクト創設者のひとり)から派遣留学生へ「いつも支援して頂いた方々への感謝の気持ちを忘れることなく、日本代表としての誇りを持ちながら実り多い留学生活を送って欲しい。また、留学を通して築いた友情を絶やすことなく今後の皆さんの財産として欲しい」旨の挨拶をいただき会が終了した。