【第65回九州経済同友会大会IN宮崎】
大会テーマ『労働力減少時代における生産性の向上と持続可能な地域づくりの実現』
九州の経済同友会が一堂に会する第65回九州経済同友会大会が、10月13日(木)、14日(金)の日程で、宮崎県の宮崎観光ホテルにて開催された。
今年度の大会は「労働力減少時代における生産性の向上と持続可能な地域づくりの実現」をテーマに討議が行われた。8県の経済同友会から約360名が出席し、当会からは玉城代表幹事をはじめとする総勢9名が参加した。
【小池 宮崎代表幹事】 【河野 宮崎県知事】
大会では、小池光一氏(宮崎経済同友会 代表幹事、(株)宮崎銀行 代表取締役会長)の開会挨拶の後、宮崎県知事 河野俊嗣氏から来賓の挨拶が延べられた。
大会討議では、司会の青柳俊彦氏(九州旅客鉄道(株) 代表取締役社長)より、九州・沖縄地域は今後20年で約170万人の人口減少が予想され、これは一つの県の人口規模に値する。とりわけ生産年齢人口の減少が顕著であり、長期的な労働力不足が懸念される。また、より良い雇用の場を求めて人材の域外流出が加速し、特に山村、離島等の地域では人口減少と高齢化により地域社会の崩壊も懸念されるとし、①生産性の向上をいかに実現するか、②地域の産業・生活をいかにして維持するか。の2つの問題提起がなされた。その後、意見発表、壇上討議、会場討議が行われた。
意見発表は飯盛直喜氏(富久千代酒造(有) 代表取締役)、早坂昌彦氏(ハウステンボス㈱ 取締役)、菊池克賴氏(宮交ホールディングス㈱ 代表取締役社長)、そして、当会より池端透氏(㈱りゅうぎん総合研究所 代表取締役社長)らによる4県の代表が発表した。池端社長は東村にてエコツーリズムを行っている「やんばる自然塾」の活動を地域おこしの成功例として紹介した。
○本大会アピールとして下記のとおり採択された。<大会アピール文>
1.生産性向上・高付加価値化の実現のために
・企業マネジメントの創意工夫をこらし、省力化・無人化等の設備投資を積極的に行う必要がある。IoT、ビッグデータ、人工知能といった新たな潮流を取り入れ、生産性向上及び新たなビジネス創造に取り組む。
・外国人観光客受け入れの増大、6次産業化の推進、産学官連携に積極的に取り組み、魅力ある雇用の場の創出に貢献する。
・政府に対しては徹底的な規制改革、積極的な特区制度の活用を要望する。
2.住民の生活をささえるために
・商品・サービスを提供し続けるため、店舗運営の工夫や配送の効率性に努力する。高齢者や女性が働きやすい勤務形態を採用する。複数の商品・サービスを組み合わせ新たなビジネスに取り組む。
・政府に対しては、運輸部門の客貨混載や医療・福祉分野におけるICTを駆使した遠隔診療など、効率性につながる規制改革を大胆に推進することを求める。
【基調講演 伊東会長】
続いて、伊東信一郎氏(ANAホールディングス 代表取締役会長)より「ANAグループにおける地域活性化の取り組み」と題して基調講演が行われ、2009年より沖縄貨物ハブ事業を始めており、深夜に貨物を積み替えて翌朝には各地に届けられる、沖縄の地理的優位性を活かしたビジネスモデルであるとの説明があった。また、航空機整備基地の建設も進めており、沖縄の振興に少しは貢献出来ているのではないかと考えていると述べられた。
その後、エンディングイベントとして「ドラマティック古事記」が披露された。
大会終了後は懇親パーティーがあり、会員間で懇親が図られた。
翌日はエクスカーションに参加し宮崎県の歴史や文化を体験した。
【懇親会の様子】
【貫 福岡経済同友会代表幹事、小池 宮崎経済同友会代表幹事を囲んで】
【市内の居酒屋に場所を移し、池端社長の慰労会を行いました。】
【エクスカーション】
『城下町飫肥』
伊東藩五万一千石の城下町として栄え、石垣や武家屋敷が残っている。飫肥城址や明治の外交官で日露戦争後のポーツマス条約締結等を行った小村寿太郎の記念館を見学しました。
『鵜戸神宮』神武天皇の父君が生まれたとされる鵜戸神宮にて、太平洋を望む日向灘に面した断崖の中腹の岩窟内に配置された神社を参拝した。