奄美視察

奄美視察概要報告

１.目的および概要：
今回は、今後の奄美と沖縄の連携に向けた調査研究を目的として、２０２１年７月に世界自然遺産に登録された奄美の自然と経済について視察を行い考察を深めるとともに、１１月２８日(火)に奄美市にて開催される奄美・沖縄交流事業（主催：奄美大島商工会議所、一般財団法人南西地域産業活性化センター　※当会共催）へ参加し、情報交換を行った。

２．期間：令和5年11月27日（月）～29日（水）　3日間

３．参加者：9名

４．視察先

１日目
①奄美大島紬村
奄美大島が誇る日本を代表する織物である本場奄美大島紬の製造工程を見学することができる奄美大島紬村を訪問し、泥染めの様子やしめばた・すり込み染色・機織りの行程を視察した。約40もの工程を一つ一つ手作業で行う繊細な職人技に触れ、大島紬の保存継承の重要性を再認識した。

②ナイトツアー
2021年7月に世界自然遺産に登録された奄美の自然について考察を深めるべく初日の夜にナイトツアーを実施。奄美大島エコツアーガイド連絡協議会会長の喜島浩介氏とスローガイド奄美の富岡紀三氏にご案内いただき、特別天然記念物のアマミノクロウサギ(黒うさぎ)や奄美の固有種などの野生動物たちが自然界で生きるありのままの姿を観察した。また、ツアー中に、野生動物保護に関する取組についての実態についてもお話を伺うことができた。

２日目
③奄美大島世界自然遺産センター
2021年7月の「奄美大島、徳之島、沖縄島北部及び西表島」の世界自然遺産登録を受け、2022年７月に開館した当施設を訪問し、奄美大島の自然環境や保全活動の状況について視察を行った。当施設の管理運営を担う奄美大島世界遺産センター管理運営協議会事務局次長の里朋樹氏に館内をご案内いただき、奄美大島の自然を守るための取り組みやルールなどを学ぶとともに、なかなか立ち入ることのできない奥地の自然環境や奄美固有の動植物の生態についても知ることができた。

④奄美大島開運酒造
鹿児島県の奄美群島のみで造られ、奄美の伝統産業の一つでもある『黒糖焼酎』の視察のため、奄美大島開運酒造を訪問。音響熟成という独自の製法で造られる黒糖焼酎の製造工程を見学し、奄美の産業について考察を深めた。

⑤令和5年度第13回奄美・沖縄交流事業
第１部では、東副代表幹事が基調講演に登壇し、その後のパネルディスカッションには弊会会員の喜納健氏がパネリストとして登壇した。その中で、奄美・沖縄両地域の現状や課題を共有するとともに、民間が担う連携の在り方について闊達な議論が行われ、参加者は熱心に聴講していた。
また、第２部の懇親・情報交換会では、奄美大島商工会議所の会員の皆様と親睦を深めた。

日　時：令和5年11月28日（火）14：30～17：00
会　場：アマホームPLAZA（奄美市市民交流センター）
主　催：奄美大島商工会議所、一般財団法人南西地域産業活性化センター
共　催：沖縄経済同友会
後　援：奄美群島広域事務組合

【第１部】講演会/パネルディスカッション
開会挨拶　奄美大島商工会議所　会頭　有村修一氏（有村商事㈱　代表取締役社長）
　　　　　一般財団法人南西地域産業活性化センター　専務理事　玉城秀一氏

来賓祝辞　鹿児島県大島支庁長　新川康枝氏
　　　　　鹿児島県奄美市長（兼）奄美群島広域事務組合　管理者　安田壮平氏
　　　　　（代読　副市長　諏訪哲郎氏）

基調講演　演題「地域の観光の現状と課題、そして、観光の未来」
東良和氏　沖縄ツーリスト㈱　代表取締役会長&CEO / 観光庁VISIT JAPAN大使 / 弊会副代表幹事

パネルディスカッション　テーマ「奄美と沖縄両地域の観光産業連携の可能性を探る！」
コーディネーター　中村圭一郎氏　㈱アンカーリングジャパン　代表取締役 / 沖縄県観光審議会委員 / 観光プロデューサー

登壇者　喜納健氏　　　日本トランスオーシャン航空㈱　取締役 / 弊会会員
　　　　越間得晴氏　　奄美大島観光協会　会長 / ㈱大島紬村　代表取締役
　　　　山下久美子氏　(一社)奄美群島観光物産協会　統括リーダー

【第2部】懇親・情報交換会

3日目
⑥鹿児島県奄美パーク（奄美の郷・田中一村記念美術館）
鹿児島県奄美パーク内にある、奄美の自然、歴史、文化を映像や展示などで学ぶことができる「奄美の郷」と奄美の自然を描いた日本画家田中一村のコレクションを展示されている「田中一村記念美術館」を訪問し、奄美の歴史や文化についても考察を深めた。

最後に、今回の視察にあたり、視察受入先の皆さまには多大なるご支援・ご協力をいただきました。
この場を借りて厚く御礼申し上げます。

以上

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