1.目的および概要:
未来創造委員会では「ひとづくり委員会」での人財育成を通じた経済発展の道筋を継承しつつ、より幅広い分野の横断的な調査研究によって新たな未来を創造していくことを目的として、持続可能な社会 の実現のために、多様な人財が活躍できる社会の実現や、新しい産業を創出する人財教育、リスキリン グの教育等の調査研究を行うことを本年度のテーマの一つとしている。
今回は、地方に人を呼び込む仕掛けづくりや地域の人が集える空間づくり(エリアリノベーション) など、地方創生や地域の課題解決に向け様々な取り組みを実践している企業、産学官連携による若者の デジタル人財教育等に関する山形経済同友会の前田代表幹事との意見交換、「農福連携」により農業の 担い手不足と就労支援の課題を同時に解決する取り組み、さらにはシニアが輝ける先進的な取り組み等 の視察を行った。
2.期間:令和6年9月18日(水)〜20日(金) 3日間
3.参加者:13名
令和6年度 未来創造委員会(共催:観光委員会、SDGs 委員会) 東北地方(山形県・秋田県)視察
4.行程表
5.視察先
1日目
①株式会社 SHONAI
山形庄内において、「観光」「農業」「人材」「教育」の4カテゴリーで、日本の社会の課題解決・ 地方創生に取組んでいる株式会社 SHONAI を訪問。代表の山中 大介氏より同社の事業概要や今後のビ ジョン等についてご講話を頂いた後、同社が運営する全天候型の児童教育施設「KIDS DOME SORAI」 の施設見学を行った。
また、世界的な建築家である坂 茂氏が設計し水田の上に浮かぶようにデザイ ンされた「SHONAI HOTEL SUIDEN TERRASSE」に実際に宿泊し、同ホテルの魅力を実際に体感するとと もに、「夕食懇親会」に山中氏と(株)XLOCAL 取締役の藤原 俊介氏をお招きして意見交換をしながら親 交を深めた。
2日目
②山形経済同友会との意見交換@前田製管(株)
山形経済同友会の代表幹事を務める前田直之氏と面会。はじめに、同会が長年取り組んできた活動を ご説明いただき、その後同会が参画する「やまがた AI 部」(山形県内の企業・教育機関・自治体が 連携して“One 山形”で取組む AI 教育を通じた「デジタル人材育成プロジェクト」)についてもご説明いただき、意見交換を行った。
③Pilz 株式会社(ピルツウエルネス合同会社)
キノコの培地製造・販売ならびに椎茸の栽培はもとより、廃菌床を利用した昆虫用資材(カブトムシ 用)の製造、さらに飼育過程で生じるフンを肥料に活用する等、循環型ビジネスモデルを展開する同 社を訪問。
代表の畠山 琢磨氏にアテンドいただき、各施設を見学しながらご説明をいただいた。
また、同社は今年に入りグループ会社(ピルツウエルネス合同会社)の新事業として就労支援B型施設「Re:Walks(リウォークス)」も開所しており、今夏よりスタートした「農福連携」の取組み状況や開所に至った経緯などをお聞きし、実際に現場で働く方々の作業風景なども見学させていただいた。
④マタギスナイパーズ(株式会社エスツー)
シニアが輝ける社会の実現に向けた先進的な取組みとして注目を集める日本初のシニアプロゲーミングチームの活動拠点を訪問。
運営会社である株式会社エスツーの須藤 晃平氏(代表)と土門 悠氏 (部長)に同チームの立ち上げ背景や今後のビジョンなどをご説明いただき、その後実際の練習風景 を見学するとともにシューティングゲーム「VALORANT(ヴァロラント)」を体験した。
シニア活躍・活用の可能性を広げる先進的な取組みであり、今後の沖縄の人材活用について考察を深めることができた。
⑤ヤマキウ南倉庫(株式会社 See Visions)
1976 年に建てられた“倉”庫を“リ”ノベーションし、クリエイティブな“創”庫として生まれ変わらせ、多様なモノ・コト・人のつながりを生み、未来へつなぎたいまちの拠点づくりを手掛ける株式 会社 See Visions を訪問。
代表の東海林 諭宣氏に同社が取り組むエリアリノベーションに関するご講話を頂いた後、実際に同社が運営している「ヤマキウ南倉庫」「亀の町ストア」「酒場カメバル」の施設見学を行った。
最後に、どの訪問先でお会いした方々も、非常に熱量を持って地域の課題解決に真摯に取り組まれており、その先進的な考え方や手法に視察参加者からは驚きの声が多く聞かれた。
地方創生や循環型経済の構築にいかに取り組むか、また多様な人材が活躍できる社会の実現に向けての仕組み(仕掛け)づくりなど大変参考となる有意義な視察となった。
今回の視察にあたり、視察受入先の皆さまには多大なるご支援・ご協力をいただきました。
この場を借りて厚く御礼申し上げます。
以上